ゴルフを始めたけっかけ
大学生に入ってから始めたゴルフ。今でこそ若者達は地に足がついていて、そんなことは無いのだろうが、当時花の女子大生(古。。)になって最初に決めなければいけない事はどこのサークルに入るかを決めることだった。王道はテニスサークル。女子大ということで比較的他大学に人気があり、入学式には校門に他大学からの勧誘がズラリと並ぶのが恒例のイベントだった。女子高上がりの私たちは少し色めき立ち、いわゆる華やかな、今でいうヒエラルキーのトップ的なキラキラしたサークルに入るべく、説明会に繰り出す。オールラウンド的なチャラチャラ感満載のイベントサークルから、自称「硬派」的なサークルまで様々。
あまり記憶に残ってないが、比較的「硬派」なオールラウンドサークルの説明会に行き、「冬はスキー、夏はテニス、ゴルフをしっかりやる」という説明を受けるものの「そんなの中途半端だよね?」と一蹴し、「サークルなのに硬派?」という謎のレッテルを張って、「ちゃんとやりたかったら体育会」ということで体育会ゴルフ部に入会した。ゴルフは単純に父の趣味だったからだ。ゴルフに勤しんでいる姿を見てきっと出来るようになったら楽しいに違いないと思った(この予想は概ね当たった)。
私の入ったゴルフ部は、部員はほぼ内部進学者の先輩だけだった。入学した同年代の私達もほぼ内部進学者。当時は感じなかったが、外から見たら閉塞的なクラブに見えただろう。今でこそゴルフの裾野は広がったかもしれないが、やはり当時はメジャーなスポーツではなく、お金がかかるスポーツ、おじさんのスポーツというイメージが強かったと思う。私の代は多くの部員がいて誰一人ドロップアウトしなかったが、私の下の代の部員を勧誘することは一苦労だった。
ゴルフ部の4年間
予想以上に私はゴルフが好きになった。よく「グリーンの横で寝起きがしたい」と漏らしていた。好きが高じると練習をしたくなる。私はまあまあ上手くなり3年の時に主将に任命された。ゴルフ部の合宿、春秋のリーグ戦、関東学生ゴルフ連盟の個人戦、ゴルフ場でのキャディバイト、プロのトーナメントでのアルバイト等様々な経験をさせてもらった。有志でのハワイ合宿、プライベートでは練習場でのアルバイトをする事でボールを打たせてもらう等、生活の多くの部分をゴルフに費やした。今思うと本当に贅沢な時間だった。恥ずかしい事に勉強はほぼしなかった(それが後に私を苦しめる事になる....)ただ、今はそんな生活ができた事はとても幸せな事だったと思うし、感謝してもしきれない事だったと思う。
昭和的な謎の規則が満載だったら体育会(今だったら完全アウト)生活は、当時はきつかったが今思えば全てがいい思い出(笑える思い出)となっている。
大学を卒業して
私のゴルフ熱はすっかり冷めてしまった。当時は、試合に出ないゴルフに興味を失ったのだ、プライベートでのリラックスゴルフはつまらない、と思っていた。でも、今考えれば、アマチュアゴルファーとしてハンディキャップを減らしていくのだって、立派な「アスリートゴルファー」だ。恐らく単純に燃え尽きたのだと思う。大学4年間が充実しすぎていて、仲間とそういった時間を今後持つ事は恐らくないだろうと悟った瞬間、ゴルフに対する全ての興味を失ってしまった。
それでも、「体育会ゴルフ部でした」というと、誘われる事も度々あり、ビギナーゴルファーに初ランに連れて行ってと頼まれる事も多々あった。それはそれで楽しかったが、当時の情熱を取り戻す事はなく、年に2、3回ゴルフに行くという感じの日々がその後30年以上続いた。
ゴルフの神様が降りてきた
「30年私がどんな生活をしてきたか」はここではすっ飛ばし、2023年のある瞬間ゴルフの神様が降りてきた。突然、とてつもなくゴルフがしたくなった。そう、その感覚は大学の時のゴルフをやっていた感覚に非常に近いと感じた。これまでも「またゴルフしたら楽しいかな….」というぼんやりした感覚で、クラブを新調してみたり、近所のゴルフクラブに入ってみたり、色々やってみたが、情熱的には何だか違うのだ。しかし、2023年の衝撃は明らかに違った。自分でも意味が不明だが、一つの理由はやはり私のキャリア的節目が大きかったのかもしれない。自分である程度は仕事の時間をコントロールできるようになってきた事により、神様の声が聞こえるようになったのかもしれない。
30年以上を経た後に見た日本のゴルフ業界は大きく変わっていた。まさに浦島太郎状態とはこのこと。一方で、私が現在暮らしているイギリスのゴルフ業界はそれ程変わっていないようにも見える(ただ、30年前のイギリスのゴルフがどのような状態だったか知らないので、「見える」としか言えないのだが)。
ゴルフは生涯を通じて楽しめるスポーツである一方、真剣にやれば高い身体能力や精神力を試されるものでもある。このブログは私のゴルフの旅路を記録していくものです。